様々なダイエット法が巷に溢れかえっていますが、ダイエットの大原則である「カロリー収支」について理解していなければ、全てが無意味なものとなってしまいます。そこで本記事では、読者の皆様がカロリー収支についてしっかりと理解を深めていただけるよう、詳しく、そして分かりやすく解説させていただきます。
時間がない人はこちらだけ読めばOK
カロリー収支とは、「摂取カロリーと消費カロリーの差」のことです。
・摂取カロリーが消費カロリーを上回れば、”太る”
・摂取カロリーが消費カロリーを下回れば、”痩せる”
これがダイエットの大原則です。
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カロリー収支とは?
カロリー収支とは、「摂取カロリーと消費カロリーの差」のことです。
摂取カロリーと消費カロリーについて簡単に説明すると以下の通りです。
・摂取カロリー…食べ物や飲み物を通じて体内に摂取されるエネルギーのこと
・消費カロリー…体が日常的な活動や運動などを通して消費するエネルギーの総量のこと
例)一日の摂取カロリーが2,500kcalで消費カロリーが2,000kcalの場合
カロリー収支
=[摂取カロリー]- [消費カロリー]
=2,500kcal - 2,000kcal
=+500kcal
なぜダイエットの大原則なのか
カロリー収支については理解できたかと思います。では、なぜカロリー収支がダイエットの大原則なのか説明していきます。
人間は生きていく上でエネルギーを消費します。(消費カロリー)
これは裏を返せばエネルギーが無ければ、生きていくことができないことを意味します。
では、生きるために必要なエネルギーは何から得ているのでしょうか。
それは、食事です。(摂取カロリー)
しかし、消費カロリーの分と全く同じだけ、摂取カロリーを得て生活することは現実的に不可能です。つまり、普通に生活していれば、摂取カロリーが消費カロリーを上回っていたり、その逆で摂取カロリーが消費カロリーを下回っていたりするわけです。
では、① 摂取カロリー>消費カロリー、②摂取カロリー<消費カロリーの2つの状態のとき、体内では何が起きているのか考えてみましょう。
①摂取カロリー>消費カロリー
摂取カロリーが消費カロリーを上回っている状態です。この状態では、食事から摂取したカロリーの一部 (消費カロリーで使い切れなかった分)が体内で余ります。
この余ったカロリーはどこかに排出されるわけではなく、脂肪に変換されて体内に蓄積されます。
つまり、摂取カロリー>消費カロリーのときは、”太る”ということです。
②摂取カロリー<消費カロリー
摂取カロリーが消費カロリーを下回っている状態です。この状態では、食事から摂取したカロリーが、生きていく上で必要なカロリーに足りていないことになります。
この足りていない分のカロリーは、体内に蓄積された脂肪を燃やし、エネルギー(カロリー)に変換することで得られます。
つまり、摂取カロリー<消費カロリーのときは、”痩せる”ということです。
この関係こそがダイエットの大原則であります。
「有酸素運動すれば痩せる」とか「〇〇ダイエット!〇〇を食べるだけで痩せていく」など、このような全ての情報は、摂取カロリー<消費カロリーという状態が作られていない限り、無意味なものと化します。
とにかく、摂取カロリーが消費カロリーを下回っていれば、自然と痩せていきますし、逆に摂取カロリーが消費カロリーを上回っているようであれば何を実践しようとも太ってしまいます。
(※本記事では触れませんが、この法則は糖質制限ダイエットにおいては少し異なります)
カロリー収支を計算してみましょう
それでは、Aさん[身長160cm・体重60kg・30歳・女性・運動はほとんどしない・デスクワーク]を例にとって、カロリー収支を計算してみましょう。
◤消費カロリーの計算
消費カロリーは基礎代謝+活動代謝です。
しかし、活動代謝を全て算出することは難しいので、基礎代謝に活動レベルに合わせた数字を掛けて消費カロリーを計算するのが一般的です。(あまり正確ではありませんが)
基礎代謝は性別・年齢・身長・体重から求められます。
また、活動レベルに合わせた数字は以下の通りです。
1.2 - 通勤程度でほぼ運動しない、デスクワークの方
1.375 - 週に1、2回程度軽い運動をする
1.55 - 週に3~5回、中程度の運動をする
1.725 - ほぼ毎日激しい運動する方、肉体労働の方
1.9 - 非常に激しい運動を一日に複数回
以上より、Aさんの一日の消費カロリーは約1,642kcalということが分かりました。
ちなみに、消費カロリーは以下のようなサイトで簡単に計算できます。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1567491116
◤摂取カロリーの計算
Aさんの典型的な食事パターンを次のように仮定します。
朝食:菓子パン ― 300kcal
昼食:職場の同僚と外食ランチ ― 700kcal
間食:適当にお菓子などを食べる ― 200kcal
夕食:白ご飯、おかず適当 ― 500kcal
夕食後:甘いものを食べる ― 150kcal
全て合計すると一日の摂取カロリーは1,850kcalとなります。
今回は適当にカロリーを設定しましたが、実際は食べ物、飲み物全てのカロリーをきっちり把握するようにしてください。「あすけん」や「カロミル」などのアプリを用いると、簡単に摂取カロリーを計算することができるのでおすすめです。
◤カロリー収支の計算
一日の摂取カロリーと消費カロリーが求められれば、あとは引き算するだけでカロリー収支が計算できます。
カロリー収支
=1,850kcal - 1,642kcal
=+208kcal
よって、Aさんのカロリー収支は208kcal分、摂取カロリーが消費カロリーを上回っていることが分かりました。
◤この人が痩せるためにすべきこと
Aさんの例だと、208kcal分摂取カロリーが消費カロリーを上回っているため、このままでは少しずつ太っていきます。
ダイエットするためには摂取カロリーが消費カロリーを下回らなければならないので、
・摂取カロリーを減らす
・消費カロリーを増やす
・摂取カロリーを減らしつつ、消費カロリーを増やす
いずれかのアプローチをする必要があります。摂取カロリーを減らしつつ、消費カロリーを減らすことが最も現実的でしょう。
摂取カロリーを減らすために、夕食後のお菓子を控えることにしたとすると、摂取カロリーは1,850kcal-150kcalで、1,700kcalとなります。
消費カロリーを増やすために、毎日40分間のウォーキングをするようにしたとすると、消費カロリーは1,642kcal+100kcalで1,742kcalとなります。
よって、新たなカロリー収支は
1,700kcal-1742kcal=-42kcal
となり、摂取カロリーが消費カロリーを下回りました。これでわずかに体重が減っていくことが期待されますね。
このようにカロリー収支が計算できたら、自分の目標に合わせて摂取カロリーや消費カロリーの調整をしてください。
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以上、ダイエットの大原則であるカロリー収支について解説させていただきました。ぜひご参考にしてみてください。
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