ダイエットにおいて最も重要なことは食事管理です。特にタンパク質の摂取はダイエットを促進させる鍵となります。ただし、いっぱいタンパク質を摂るために、むやみやたらに肉を食べれば良いというわけではなく、タンパク質の量と質をしっかりコントロールする必要があります。そこで本記事では、タンパク質とダイエットの関係を理解していただくために、タンパク質がダイエットを促進させる理由と、ダイエット中の効果的なタンパク質の摂り方について解説させていただきます。


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タンパク質は筋肉や臓器、肌や髪などをつくる材料となる栄養素です。タンパク質は低カロリーな上、摂取すると食欲を抑制するホルモンの分泌が促されるので、ダイエット中は積極的に摂るようにしましょう。タンパク質を効果的に摂るために、脂身の少ない肉類や魚介類を主菜とした食事を心掛けてください。目安としては一食につきタンパク質が20~30gあれば十分です。(肉類や魚類を100g~150gほど食べれば大体そのくらいのタンパク質量になります)不足している分はプロテインを飲んで補えばOKです。

タンパク質とはどのような栄養素か

タンパク質は、筋肉をはじめ、臓器、肌や髪、爪などをつくる材料となる栄養素です。加えて、ホルモンや酵素、免疫物質などの材料でもあるため、人体にとって欠かせない栄養素でもあります。

タンパク質は20種類のアミノ酸が結合した化合物です。食品などからタンパク質を摂取すると、アミノ酸へと分解され体内に吸収されます。そして、人体に必要な様々なタンパク質へと再合成されます(ヒトの体内には数万種類ものタンパク質があると言われております)

詳しいことは無視して、「身体の様々な組織の元となる、必要不可欠な栄養素」ぐらいの感覚で覚えておいてください。

なぜタンパク質がダイエットを促進させるのか

「タンパク質を摂ると痩せる」といった話をよく耳にします。

タンパク質は直接脂肪を燃焼してくれるような魔法の栄養素ではありませんが、少なくとも、正しく摂取すればダイエットが促進されることは間違いないです。

本章では、なぜタンパク質を摂るとダイエットが促進されるのか、その理由について説明していきます。

◤低カロリー

タンパク質は低カロリーな栄養素です。

人体にカロリーを供給する栄養素は、糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質の3つです。それぞれの栄養素1gあたりのカロリーを以下に示します。

・糖質:4kcal/g
・脂質:9kcal/g
・タンパク質:4kcal/g

脂質と比較して、タンパク質のカロリーはかなり低いことがわかります。また、糖質とは同じカロリーですが、タンパク質は糖質や脂質と異なり、体内で脂肪に変換されにくい栄養素です。

◤食欲の抑制作用

タンパク質は他の栄養素と比べて、食欲を抑制する作用が強いと言われております。

タンパク質は糖質と比較して胃での消化速度が遅く、食事の腹持ちが持続しやすくなります。

そして何より、タンパク質を摂取すると食欲抑制ホルモンの分泌が促進されます。これにより満腹感が得られ、過食を防ぐ効果が期待されます。

◤消化吸収におけるエネルギー消費

タンパク質は胃腸でアミノ酸に分解された後、体内へと吸収されます。体内において、この消化吸収過程でエネルギーが消費されます。

つまり、タンパク質を多く含む食事を摂ること自体が、体内のエネルギー消費に繋がります。

タンパク質1gを消化吸収するために必要なエネルギー量は約1~1.5kcalと推定されております。

タンパク質1gあたりのカロリーは4kcalですが、それを消化吸収するために1~1.5kcal使われるので、実質的なタンパク質1gあたりのカロリーは次の通りとなります。

4kcal/g - 1~1.5kcal/g = 2.5~3kcal/g

より低カロリーな栄養素と言えますね。

◤筋肉を合成する材料となる

タンパク質は筋肉をつくる材料となる栄養素です。

当然タンパク質が不足すると筋肉が付きにくくなりますし、しっかり摂取できていると筋肉が付きやすくなります。

身体に筋肉が付くと基礎代謝がアップし、活動時の消費エネルギーも大きくなりますので、脂肪が燃焼されやすくなります。

ただタンパク質を摂るだけでなく、合わせて筋トレも行うと効果は倍増します。

ダイエットに効果的なタンパク質の摂り方

続いて、ダイエットに効果的なタンパク質の摂り方について説明します。

◤主菜をタンパク質中心にする

十分なタンパク質量を摂取するためには、日ごろの食事に気をつかわなければなりません。

可能な限り朝昼晩の主菜、つまりメインのおかずをタンパク質中心にしましょう。

効率的にタンパク質を摂取できる食材(タンパク質源)は肉類、魚類、卵です。

分かりやすいように、タンパク質が不足している食事例と、しっかりとタンパク質が摂れている食事例を以下に示します。

タンパク質が不足する食事パターン
朝食:なし
昼食:パスタ
間食:お菓子
夕食:おかず適当+白ご飯

タンパク質がしっかり摂れる食事パターン
朝食:納豆ご飯+ゆで卵x1
昼食:焼き魚定食
間食:プロテイン
夕食:肉メインのおかず+白ご飯

また、タンパク質を摂れば良いからと言って、必要以上に摂りすぎることはかえってカロリーの摂り過ぎや不健康を招く原因となります。厚生労働省より、一日当たりのタンパク質摂取推奨量が発表されておりますので参考にしてみてください。

日本人の食事摂取基準によると、一日当たりのタンパク質摂取推奨量は次の通りです。
成人男性:65g/日
成人女性:50g/日
(実際は体格によって多少異なる)

ダイエット中は効率的に痩せるために高タンパク食を意識し、少し量を増やしたいので
成人男性:80~90g/日
成人女性:60~70g/日
を目標にすると良いでしょう。

◤脂質に気を付ける

タンパク質の量だけでなく質も非常に重要です。

つまり、どのような食材や食品からタンパク質を摂ればいいのか、考える必要があります。

残念ながら、お肉をいっぱい食べればタンパク質もいっぱい摂取できて良い、というわけではありません。

多くのタンパク質源、特に肉類は脂質も同時に含まれていることがほとんどです。前章で軽く触れたように、脂質は9kcal/gものカロリーを有していますが、これはタンパク質と比べて2倍以上ものカロリーがあります。

いわゆる脂が乗っているお肉やサシが入ったお肉は高カロリーとなるので、ダイエット時にはその摂取量に注意が必要です。脂の少ない赤身の肉(レバー、ヒレ、モモなど)、鶏むね肉やささみなどが低カロリーですのでおすすめです。

魚介類は基本的には低脂質高タンパクであることがほとんどですので、積極的に摂取すると良いでしょう。サバやサーモンなどの一部の魚は脂が乗っていますが、肉類と異なり良質な脂質ですので、ダイエット中でも普通に食べてOKでしょう。

チーズやヨーグルトをはじめとする乳製品や卵(卵黄)も脂質を多く含んでいるので食べすぎは要注意です(乳製品の中では低脂質高タンパクなギリシャヨーグルトなどはおすすめ)

また、調理法も食事の脂・油量に影響を与えます。

当然ですが揚げるよりも、茹でたり蒸したりして食材を調理する方がヘルシーです。炒め物をする際は、フライパンが焦げ付かない最低限必要な油のみ使うようにするなど、調理法も工夫してみてください。

◤プロテインを活用する

食事だけで目標とするタンパク質量を摂り切れない場合は、プロテインを活用してみましょう。

不足分のタンパク質が補えることはもちろんですが、間食の代わりにプロテインを飲むとタンパク質補給&空腹対策にもなり一石二鳥です。おやつを食べるよりもよっぽど低カロリーで済みます。

ダイエット時において、プロテインを飲むおすすめのタイミングは昼~夜の食間です。上でも述べたように間食代わりになりますし、タンパク質の食欲抑制作用で夜までお腹が減りにくくなります。

無駄なカロリーを摂取しないように、牛乳や豆乳で割らずに水で割って飲むようにしてください。

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以上、タンパク質がダイエットを促進させる理由と効果的なタンパク質の摂り方について解説させていただきました。ぜひご参考にしてみてください。


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