昨今のフィットネスブームの影響もあり、プロテインというものが一般の方にも広く普及してきました。それに伴って、「プロテインは飲んだ方が良いですか?」という質問を頻繁にいただきます。ある人は「プロテインは太る」と言ったり、また別のある人は「プロテインを飲めば痩せる」と言ったり、プロテインがどういうものでどのような効果があるのか正しく理解している人が少ないように感じます。そこで本記事では、プロテインの正体から、プロテインを飲むべきかどうかの判断まで詳しく説明させていただきます。また、ダイエット時のプロテインの飲み方のコツについても書かせていただきますので、ぜひご参考にしていただければと思います。


時間がない人はこちらだけ読めばOK

成人女性の場合、一日当たり50~60gほどタンパク質を摂取することが推奨されています。ご自身の一日の食事に含まれるタンパク質量を計算してみて、50~60gよりも少なければプロテインを飲んで補うことをおすすめします。

まずはプロテインとは何かを理解する

それでは、プロテインを飲むべきかどうか判断するために、まずはプロテインとは何かを理解していきましょう。

(興味がなければこちらは読み飛ばしてOKです)

◤世間が抱くプロテインに対するイメージ

プロテインに対して世間が抱く一番のイメージは「飲めば筋肉が付く」ではないでしょうか。

また、友人にプロテインについて尋ねたところ「飲めば痩せる」と言う人がいたり、「飲めば太る」と言う人もいたりすると思います。

ちなみに、これらの回答は正しくもあり間違ってもいますが、回答した方がプロテインについてしっかりと理解できていないということは分かります。

◤プロテインとは実際に何か

それではプロテインとは何なのかを説明していきます。

まずプロテインは英語では"Protein"と表記されます。
この"Protein"という英単語を和訳すると"タンパク質"という意味になりますので、本来はプロテインとはタンパク質そのもののことを指します。

しかし、プロテインというと、プロテインパウダーを水や牛乳に溶かして飲む"プロテインドリンク"の意味として一般的には使われておりますね。

話を元に戻しますが上述した通り、プロテインとはタンパク質、つまり栄養素そのものです。

他に栄養素と言われるとビタミンやミネラルを思い浮かべるかと思います。

ここで一つ質問なのですが、野菜不足でビタミンやミネラルといった栄養素が足りていないと感じたとき、サプリメントで補おうとしたことはないでしょうか?

おそらく、ビタミン・ミネラル系のサプリメントを飲んだことがある人は多いかと思います。

では、タンパク質という栄養素が足りていないとき、つまりは普段の食事から十分なタンパク質が摂取できていないときどのようにすればいいのでしょう?

ここでプロテインが登場します。プロテインを飲めば良いのです。つまり、プロテインとはタンパク質そのもので、タンパク質不足の際に摂取するサプリメントです。

「プロテイン」=「タンパク質のサプリメント」

であることを忘れないでください。

注意点として、プロテインは栄養素としてのカロリーをそれなりに含んでいることを覚えておいてください(約20gタンパク質を含有しているプロテイン一杯のカロリーは100kcal前後であることが多い)

以上を踏まえて、世間が抱くプロテインに対するイメージを訂正すると次の通りになります。

「飲めば筋肉が付く」
⇒「筋トレして飲めば筋肉が付きやすくなる」

「飲めば太る」
⇒「普段の食事にただ追加して飲むだけでは太る」

「飲めば痩せる」
⇒「高カロリーの間食や食事の代わりに飲めば痩せる」


プロテインについて理解できましたでしょうか?

プロテインを飲むべきかどうか判断する方法

続いて本題のプロテインを飲むべきかどうか判断する方法について解説していきます。

◤一日のタンパク質の摂取目標量について

まずはプロテインを飲むべきかどうか判断する前に、一日のタンパク質摂取目標量を把握しておきましょう。

日本人の食事摂取基準によると、一日当たりのタンパク質摂取推奨量は以下の通りです。
成人男性:65g/日
成人女性:50g/日
(実際は体格によって多少異なる)

ダイエット中は効率的に痩せるために高タンパク食を意識し、少し量を増やしたいので
成人男性:80~90g/日
成人女性:60~70g/日
に設定すると良いでしょう。

ちなみにアスリートや本格的に筋トレで身体作りをしている人たちの中には、上記の推奨量の2~3倍以上のタンパク質を一日で摂取するという人も珍しくないです。

◤自分がどれだけタンパク質を摂れているか確認

一日に摂るべきタンパク質の量が分かった次に、自分が実際にどれだけタンパク質を摂れているのかを確認してみましょう。

ここでは二人の女性の一日の食事パターンを用いて、タンパク質摂取量をシミュレーションしていきます。

各食事や食材にどれだけタンパク質が含まれているか確認するには、ネットで検索するか、「あすけん」「カロミル」などの食事管理アプリを活用すると良いでしょう。

女性Aさんの食事パターン
※[]内はタンパク質量
朝食:なし[0g]
昼食:パスタ[10g]
間食:お菓子[1~2g]
夕食:おかず適当+白ご飯[10~15g]
⇒ 総タンパク質量 21~27g

女性Bさんの食事パターン
※[]内はタンパク質量
朝食:納豆ご飯+ゆで卵x1[13g]
昼食:焼き魚定食[20~25g]
間食:なし[0g]
夕食:肉メインのおかず+白ご飯[20~25g]
⇒ 総タンパク質量 53~63g

◤プロテインを飲むべきかどうか判断する

それでは引き続き、前節の女性Aさんと女性Bさんの一日の総摂取タンパク質量を見てみましょう。

女性Bさんは一日で50~60gほどのタンパク質が摂れているのに対し、女性Aさんは30gにも満たないのが分かります。

成人女性の一日のタンパク質摂取推奨量が50~60gですので、女性Bさんは食事から十分なタンパク質が摂れている一方、女性Aさんは必要な量のタンパク質が食事から摂れていません。

したがって、女性Aさんは不足しているタンパク質分をプロテインを飲むことで補えばよいという結論に至ります。

以上をまとめますと、プロテインを飲むべきかどうか判断する方法は次の通りになります。

1. 自分のタンパク質摂取推奨量を把握する

2. 自分が食事からどれだけタンパク質を摂れているか確認する

3. 1と2を比較し、タンパク質が不足していればプロテインで補う

タンパク質は食事orプロテインどちらから摂ったほうが良いか

最後にタンパク質は食事orプロテインどちらから摂ったほうが良いかについての見解を述べさせていただきます。

結論から申しますと、可能な限り食事から摂るべきでしょう。

プロテインと比較して、肉や魚、卵などの食事からタンパク質を摂取したほうが、ビタミンなどの栄養素も一緒に摂ることができます。食事は固形物ですので、腹持ちが良く、胃腸で消化するのに必要なエネルギーがプロテインよりも大きい点も、ダイエット的に見てプラスです。

ですが、プロテインは持ち運びしやすく手軽に飲みやすいなど、プロテインにしかないメリットもありますので、状況に応じてうまく活用することをおすすめします。

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以上、プロテインは飲むべきかどうか判断する方法について説明させていただきました。本記事の内容をぜひご参考にしていただければと思います。


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