誰でも簡単に始められて、ダイエットの効果も高いランニングですが、実はやり過ぎは禁物。早く痩せたいと思うあまりに、無理に高頻度でランニングを行うとかえって逆効果となってしまう場合もあります。そこで本記事では、ランニングダイエットの適切な頻度とダイエットの効果を高めるコツについて解説させていただきます。
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ダイエット時のランニングは毎日行う必要はありません。ランニングのやり過ぎは肉体的・精神的疲労の蓄積や筋肉の減少を招き、かえってダイエットに逆効果となる場合もあります。
[ランニングダイエットのコツ]
頻度:少なくとも週に1回、多くても週に5回程度でOKです。
一回当たりの時間:20分以上1時間以内を目安としてください。
ペース:ゆっくりでも大丈夫です。自分に合ったペースで継続してください。
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なぜランニングのやり過ぎはダイエットに良くないのか
有酸素運動とは、酸素を継続的に取り込みながら行う、比較的長時間続けることができる運動のことを指します。
ウォーキングやランニング、スイミング、サイクリングなどが有酸素運動の代表例です。
有酸素運動では、脂肪が主なエネルギー源として活用されるため、体脂肪の燃焼が活発に行われます。
ウォーキングやランニングは誰でも簡単に始められることから敷居が低く、ダイエットに取り入れる方がとても多いかと思います。
しかし、陸上競技経験者や趣味でマラソンやランニングを行っている人ではない、ダイエット目的でランニングをする一般の方にとって、ランニングのやり過ぎはダイエットにおいて逆効果となることがあります。
その主な理由は次の通りです。
◤肉体的・精神的疲労が蓄積される
一番の理由は肉体的疲労の蓄積です。
ランニングという運動を通して、筋肉は損傷を受けます。
通常、損傷した筋肉が修復されるには24~72時間を要するため、高頻度でのランニングは筋肉の修復が追い付かず、肉体的な疲労の蓄積に繋がります。
筋肉だけでなく関節にも疲労が溜まります。
そのような状態で運動すると、ケガに繋がる可能性もありますので、定期的な休息が必要です。
また、ランニングのやり過ぎは肉体だけでなく精神的にも良くありません。
ダイエット目的でランニングを行う人は、そもそも運動があまり好きでない人であることが多いです。
そのような人たちにとって、毎日頑張って継続することは大変なストレスになりますし、せっかく継続できていたのに数日サボってしまっただけで嫌悪感を抱いてしまったりしてしまいます。
肉体的・精神的な疲労は、睡眠の質の低下や、日中の活動力不足を招きますので、ダイエットの大敵と言えます。
◤筋肉の減少を招く
ランニングなどの有酸素運動では、体脂肪を燃焼しエネルギー源の大きな一部として利用します。
しかし、同時に体脂肪だけでなく、筋肉も分解されエネルギー源として使用されます。
特にダイエット中は体内に供給される栄養が普段より少ないため、有酸素運動での筋肉の分解が生じやすいと言われております。
また、長時間の有酸素運動は、コルチゾールという筋肉を分解させるストレスホルモンを分泌させてしまいます。
体脂肪が燃やされることはダイエットの本望ですが、筋肉までも燃やされてしまうと、基礎代謝の低下に繋がります。
ダイエットの停滞をはじめ、体重は落ちたけれども見た目が貧相になったり、ダイエットを止めた後リバウンドしてしまったりと悪い結果を招くことが頻繁にあります。
◤ランニングという運動に体が順応してしまう
あらゆる運動で筋肉を動かす際には、ATPと呼ばれるエネルギー物質が利用されます。
筋肉中で消費されたATPを再合成する際に、体は無駄なエネルギーを体内で消費するため、脂肪の燃焼につながります。
毎日ランニングを行うと、それに体が順応するのでATPの合成効率が高まります。
ATPの合成効率が高いとは、すなわち、ATP合成の際に体が無駄なエネルギーを消費しないことを意味します。
簡単に言えば、「有酸素運動に体が慣れ過ぎると、体が効率的にエネルギーを使うようになり、脂肪燃焼が起きにくくなる」ということです。
あえて体がランニングに慣れ過ぎてしまうことを防ぐためにも、頻度は少し落とした方が良いでしょう。
適切な頻度と一回当たりの時間、ペースについて
では続いて、本題であるランニングダイエットの適切な頻度と一回当たりの時間、ペースについて説明させていただきます。
◤頻度の目安:最大で週5まで
まず頻度ですが、最大でも週5回ぐらいにしておきましょう。
週に2回は休息日を設け、体から疲れを取るように心掛けてください。休息日には他の運動もやめて、完全にオフの日とすることをおすすめします。
最低頻度としては週に1回を目安としてください。
例えば、ランニングを2週間に1回行うといった低頻度ではダイエットに効果的であると言えません。
◤一回当たりの時間:20分以上1時間以内
一回当たりの時間に目安として、最低でも20分以上はランニングを行うようにしてください。
これはランニング開始から最初の20分は体内の糖がエネルギーとして消費されやすく、約20分経過してから体脂肪がエネルギーとして使われやすくなるからです。
また、1時間以上ランニングする必要はあまりありません。
長時間の運動はコルチゾールというホルモンの分泌が活発になるからです。
コルチゾールが分泌されると、脂肪の燃焼よりも筋肉の分解が進行しやすくなるため、ランニングで得られるメリットをデメリットが上回ってしまう可能性が高くなります。
◤適切なペース:人それぞれで大丈夫
ペースは人それぞれで大丈夫です。
少しきつめのペースで走るのが気持ち良いと感じる方は速いペースで走っても良いですし、走ることが苦手な方はゆっくりと走っても大丈夫です。
特に過体重で普段全く運動をしていない方が急にランニングをすると、関節を痛める危険性もありますので、歩きに近いような、かなりのゆっくりペースでも全く問題ありません。
大切なことは走るペースではなく、継続することです。
ランニングダイエットの効果を高めるコツ
◤少し空腹の時に行う
食事をしてから2~3時間の間は、血中に糖や脂肪が十分にある状態です。
このような状態でランニングを行うと、体脂肪からではなく、血中の糖や脂肪が運動のエネルギーとして優先的に利用されるため、体脂肪が燃えにくくなってしまいます。
逆にかなりの空腹時にランニングを行うと、血中の栄養が少なすぎて低血糖を招く危険性があるので、こちらも避けるべきです。
したがって、ベストなタイミングは少し空腹な時となります。
朝イチや、食後かなりの時間が空いてからランニングを行いたい場合は、BCAAやEAAといったアミノ酸飲料をまず最初に飲んでから始めると良いでしょう。
◤筋トレも取り入れる
ランニングなどの有酸素運動は主に脂肪燃焼を目的としており、体の筋肉量を増やすことを目的とした場合においてはあまり適切ではありません。
筋トレによって体の筋肉量を増やせば、基礎代謝の向上や有酸素運動の消費カロリー増加に繋がり、ダイエットがさらに促進されます。
例えば週に3回ランニングを行っているとすれば、ランニングを週に2回に減らし、その代わりに筋トレを週に1回行うようにすればOKです。
◤記録を付ける
モチベーションの維持のためにも記録を付けることは大変重要です。
例えば、同じコースを走る場合は何分間でそのコースを走れたか記録を付ければ、自身の成長を数値で確認することができます。
走った距離を毎日記録しておけば、1週間や1カ月毎に自分が走った総距離を振り返ることもできます。
ランニングアプリなどを使用すると、簡単に記録を付けることができるのでぜひ活用してみてください。
◤栄養補給も忘れずに
ランニングによって、筋肉は損傷を受けますし、体内のエネルギーは枯渇します。
ランニング後はご褒美と言ってジャンクフードやスイーツを食べるのではなく、適切な量のタンパク質と糖質を補給して、体の回復を促してください。
できるだけ早く痩せたいという理由で、運動を過度に行い、食事の量もかなり減らすようなダイエットは不健康極まりないです。
結局は、質の高いものを食べて、食べた分のエネルギーを運動で消費する「しっかりと食べて、しっかりと動く」ダイエットがベストに違いありません。
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以上、ダイエット時におけるランニングの適切な頻度やコツなどについて解説させていただきました。ぜひご参考にしてみてください。
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