筋力トレーニングやリハビリテーションなど、フィットネスの分野で幅広く活用されているEMSですが、ダイエット目的での使用においては、ほとんど効果が期待できないと思っていた方が賢明でしょう。
本記事では、EMSで痩せない理由について具体的に説明させていただきます。
時間がない人はこちらだけ読めばOK
EMSトレーニングは「痩せる」ために効果的ではありません。主な理由は次の通りです。
・電気は脂肪細胞にはほとんど働かない
⇒EMSによる電気刺激では直接的な脂肪燃焼は生じない。
・筋肉量の増加(=基礎代謝のアップ)が見込めない
⇒EMSデバイスでは、筋肥大を起こすほどの十分な刺激を筋肉に与えることができない。
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EMSとは?
EMS(Electrical Muscle Stimulation)とは…
微弱な電気を筋肉に直接送ることで筋肉を収縮させる技術です。
これにより、運動をせずに筋肉を動かすことが可能となります。
このEMSの技術を用いたトレーニングをEMSトレーニングと呼びます。
実はEMSは怪我や手術後のリハビリテーション、歩行困難な高齢者の筋肉の衰退減退の阻止など、筋力の維持や回復を目的に使用されることが多いです。
特に、長期間動かせなかった筋肉の再活性化に有効です。
本来の主な使用目的に反して、EMSは一部で筋肉量のアップやダイエット効果があると宣伝されています。
しかし、科学的な裏付けは限定的であるため、特にダイエット効果に関しては過度な期待は禁物です。
ではなぜ、EMSにダイエット効果が期待できないのか、その理由について次章で考察していきたいと思います。
EMSで痩せない理由
なぜEMSにダイエット効果がないのか、科学的に検証する前に冷静に考えてみてください。
商標名は伏せますが、巷で流行りの「お腹に貼るだけで腹筋が割れる」といった類の商品はEMSトレーニングマシンの代表例です。
もしそのようなマシンに本当にダイエット効果があるなら、全身にEMSマシンを貼り付ければ、誰でも簡単に痩せられます。
もしそれだけで筋肉が鍛えられるなら、人間は誰でもジムへ行かず、四六時中、体にEMSを貼って過ごせばムキムキになれます。
しかし、そのような人を実際に見たことはないかと思います。
この事実からもEMSにダイエット効果がないことが簡単に推察されます。
具体的には、なぜEMSにダイエット効果が無いのでしょうか。主な理由は次の通りです。
<電気は脂肪細胞にはほとんど働かない>
つまり、EMSによる電気刺激では直接的な脂肪燃焼は生じません。
脂肪細胞を減らすためにはカロリー消費が最重要です。
カロリーを消費するためには、無酸素運動、有酸素運動どちらにおいても心肺機能の活動がカギとなります。
当然、EMSによる筋肉への電気信号では心肺機能を刺激することはできませんので、脂肪燃焼を促すほどのカロリー消費は期待できないでしょう。
<筋肉量の増加は見込めない>
「EMSトレーニングにより、筋肉量が増えて基礎代謝がアップする」と考えることも可能ですが、こちらも非現実的です。
人体に悪影響なく送ることができる電流には限界があり、EMSデバイスでは筋肉に十分な刺激を与えることができません。
筋肉は本来、脳からの指令=脳から筋肉への神経伝達によって動かすものです。
通常、筋肉が成長するためには、筋肉を動かすための神経の適応が求められます。
EMSでは脳から筋肉への神経伝達が行われないため、神経系の適応が生じず、筋肉の成長もあまり見込めないのが真実です。
前章でも少し説明しましたが、そもそもEMSは体を上手く動かせないような方の筋力の維持や回復を目的に開発されました。
よって、長期間動かせなかった筋肉の再活性化に効果を発揮します。
普通に生活を送れるような方には、無関係なものだと思うのが賢明でしょう。
痩せるためには
・食事管理
・有酸素運動
・筋トレ
以上3つが何よりも有効です。関連記事に参考となる記事を載せております。
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以上、EMSで痩せない理由について書かせていただきました。ぜひご参考にしてみてください。
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