「基礎代謝が高いと太りにくい」「基礎代謝を上げるとダイエットに良い」など、ダイエットについて調べていると必ずと言っていいほど基礎代謝について目にします。それだけダイエットに深く関連している基礎代謝なのですが、そもそも基礎代謝とは何か、なぜ基礎代謝を上げるとダイエットや太りにくい体質作りに有効なのか、しっかりと理解できている方は少ないかと思います。そこで本記事では基礎代謝の定義からダイエットとの関係、また、何をすれば基礎代謝が上がるのかについて具体的に説明させていただきます。


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基礎代謝とは、生命を維持するために必要な最低限のエネルギー(カロリー)のことです。基礎代謝が高いとは以下のような状態を意味します。

基礎代謝が高い
=生命維持活動に必要なエネルギーが多い
=何もしていなくても消費されるエネルギーが大きい

何もしていなくても消費されるエネルギー(カロリー)が大きいということは、ダイエットにおいても有利であり、太りにくい体質であることを意味します。

基礎代謝を上げるために意識することは主に栄養・休養・運動の3つです。

〔栄養〕タンパク質を中心に、食物繊維を多く含む炭水化物、野菜やキノコ類を積極的に食べるようにしてください。
〔休養〕休養の基本はしっかりと睡眠を取ることです。心理的なストレスを解消することも立派な休養です。
〔運動〕運動の種類は問いませんので、とにかく継続して行うことが重要です。特に、筋肉を付けることを目的とした筋トレは基礎代謝を上げる最高の方法の一つです。

基礎代謝とは?ダイエットや太りにくい体質作りとの関係は?

それではまずは基礎代謝とは何かを理解していきましょう。

基礎代謝とは、生命を維持するために必要な最低限のエネルギーのことです。

生命を維持するためには、呼吸をしたり、体温調整をしたり、脳や内臓を働かせたり、古い細胞を新しくしたりする必要があります。

これら全ての生命維持活動にはエネルギーが使われます。そのエネルギーこそが基礎代謝です。

当然、生命維持活動は無意識のうちに行われますので、ベッドの上に横向けになって、手も足も一切動かさず一日中過ごしたとしても基礎代謝分のエネルギーは常に消費されていきます。

以上の説明で基礎代謝についておおよそ掴めたかと思います。



では続いてダイエットや太りにくい体質作りとの関係について考えていきましょう。

基礎代謝が高いとはどのような状態なのか、先の基礎代謝の説明を踏まえると次の通りになることがすぐに分かります。

基礎代謝が高い
=生命維持活動に必要なエネルギーが多い
=何もしていなくても消費されるエネルギーが大きい

ここまでエネルギーという単語がよく使われていますが、エネルギー=カロリーと考えていただいて大丈夫です。

生命活動に必要なエネルギー(カロリー)は主に食事から摂取することで得られます。いわゆる摂取カロリーです。また、食事だけで足りなかった場合には、体内に蓄えられた体脂肪を燃やすことでエネルギーを得ます。

よって、基礎代謝が高いと、以下の関係が成り立ちます。

①食事だけでは基礎代謝に必要なエネルギー(カロリー)を摂取し切れないので、足りない分を得るために体脂肪を燃やす
⇒ダイエット効果

②仮に食事からたくさんのエネルギー(カロリー)を摂取したとしても、基礎代謝で消費されるエネルギー(カロリー)も大きいので相殺される
⇒いっぱい食べても太りにくい体質

逆に基礎代謝が低いと、上記①、②と正反対のことが起きてしまいます。

基礎代謝を上げる方法

基礎代謝が高いと、ダイエットや太りにくい体質作りに有利であることが分かりました。

では、次にどのようにすれば基礎代謝を上げることができるのか分かりやすく説明していきます。

端的に言うと、〔栄養〕〔休養〕〔運動〕この3つをしっかりと確保することが基礎代謝をアップさせる基本となります。

各項目に関して詳しく見ていきましょう。

◤食事の量と質を上げる〔栄養〕

一つ目は食事の量と質を上げることです。

まずは量について。ダイエット時に食事量を減らすことで何とか体重を落とそうとする方が非常に多いですが、かえって逆効果となることがほとんどです。

食事の量が少ないと、当然摂取カロリーも減ります。特に、摂取カロリーが基礎代謝、つまり生命活動に必要なエネルギー(カロリー)より少ないときには、それに応じてどんどん基礎代謝も落ちていきます。理由は簡単で、摂取カロリーの範囲内で生命活動を維持するために、人体は基本的な身体の機能を低下させる(=基礎代謝を下げる)からです。

食事量を極端に減らすと、一時的には体重が落ちるかもしれませんが、最終的にはどれだけ食事を減らしても痩せない体質になってしまいます。

一方、しっかりと食事を摂れば何が起きるか考えてみましょう。

食事量が多いので、その量に応じて人体は消化・吸収を行う必要があり、胃や腸を始めとする消化器官が活発に働きます。当然、消化吸収は生命維持活動の一部ですので、基礎代謝に含まれます。

つまり、

食事量が増える
→消化器官が活発に働く
→消化吸収により多くのエネルギーが使われる
→基礎代謝が上がる

という関係が成り立ちます。

しかし、ただただ食事量を増やせば良いと言うわけではないので、続いて食事の質が重要となってきます。

食事量を増やせば基礎代謝が上がるからと言って、揚げ物やお菓子など高カロリーなものを好きなだけ食べればダイエットどころではなくなることは、容易に想像できるかと思います。

なので、可能な限り質の高い食材や食品を食べることで食事量を増やすことを心がけてください。

基本的には、次の3つのポイントを押さえると良いでしょう。

1. タンパク質豊富な食材・食品
肉や魚類、卵など、タンパク質豊富な食材を食事の中心にしてみてください。タンパク質は消化吸収に大きなエネルギーを要する栄養素ですので、消化器官の働きに伴う基礎代謝の向上が期待できます。また、筋肉を合成するために必要不可欠ですので、積極的にタンパク質は摂取するべきです。

2. 食物繊維を豊富に含む炭水化物
玄米、そば、オートミール、サツマイモなどが食物繊維を豊富に含む炭水化物です。炭水化物は太るというイメージがありますが、実は全くそうではありません。食物繊維は腸の働きを活性化させますし、炭水化物は日中を活動的に過ごすためのエネルギー源となります。摂取量には注意が必要ですが、食物繊維の多い炭水化物も食事に取り入れてみてください。

3. 低カロリーでボリュームのある食材・食品
野菜やきのこ類、海藻、こんにゃくや豆腐などがこれにあたります。かなりの量を食べても大したカロリーにはなりませんので、たくさん食べるよう心掛けてください。野菜や豆腐をたっぷり入れたお味噌汁などおすすめです。

◤心身を休める〔休養〕

実は肉体的な疲労、精神的な疲労どちらも基礎代謝と密接に関係しております。しっかりと心身ともに回復することは基礎代謝を向上させるためにとても重要です。

肉体的な疲労の回復における基本中の基本はしっかりと睡眠を取ることです。

寝不足はダイエットの大敵であることをぜひ覚えておいてください。

なぜしっかり睡眠を取れば、基礎代謝の向上に繋がるのか様々な要因がありますが、以下にいくつか例を示します。

・成長ホルモンの分泌
・ストレスホルモンの抑制
・内臓器官の回復
・脳、神経系のリセット
・副交感神経の活性化と交感神経の休息
など

各項目について本記事では深掘りしませんが、とにかく睡眠が基礎代謝に与える影響は非常に大きいです。

ゆっくりとお風呂やサウナに入ること、就寝前にストレッチを行うことなども、肉体的な疲労を取る効果があります。睡眠と合わせて何か他のアプローチも試してみてください。

また、肉体面だけでなく精神面の疲労やストレスも基礎代謝の低下を招きます。

長時間労働や人間関係、プライベートでの悩みなど、精神的なストレスを与える原因は多岐にわたります。ときにダイエットの食事制限も大きなストレスとなることもあるでしょう。

好きな音楽を聴いたり、ドラマや映画などを鑑賞したり、趣味に没頭したりすることは精神的なストレスを軽減し、良い健康状態を保つ上で非常に有効です。ストレス解消の方法は人によって異なるので、どのような方法でもOKです。

一時的にダイエットのことは忘れ、友人と会食で好きな食事を楽しむことも、長期的に見ればダイエット成功に繋がると言えます。

精神的な疲労がないことも、正常な基礎代謝を維持する上で重要であることを決して忘れないでください。

◤筋肉を付ける〔運動〕

最後になりましたが、基礎代謝を上げる最も代表的な方法が筋肉を付けることです。

「筋肉を付ければ基礎代謝が上がる」という言葉を聞いたことがあるという人は少なくないのではないでしょうか。

筋肉が付くとその分、日々新しく入れ替わる細胞の数も増えます。この細胞の入れ替わりのことを新陳代謝と呼びます。もちろん新陳代謝は基礎代謝の一部であり、その過程でエネルギーが消費されます。

細胞の入れ替わりによるエネルギー消費だけを考えると、筋肉1kgあたり13kcal基礎代謝が上がります。さらに筋肉量が増えることで生じる神経系やホルモン分泌の活性化を考慮すると、筋肉1kgあたり50kcalも基礎代謝が上がるという研究結果もあります。

では、何をすれば筋肉が付くのか。

答えは簡単で運動することです。体を動かし筋肉に刺激を与えることができれば、それに応じて筋肉量も増えていきます。

ランニングや水泳、テニスやバレーといった代表的なスポーツでも当然筋肉は付きますが、筋肉を付けることだけを目的とした場合、少し非効率であります。

とにかく筋肉を付けることを目的とするならば、やはり筋トレが一番です。

ダンベルやバーベル、専用のマシンを用いたウェイトトレーニングは非常に効果が高く、週に1回程度行うだけでも全身の筋肉量を増やすことができます。また、ジムに通わなくても腕立て伏せやスクワットなどは自宅でもできる高強度なトレーニングです。

基礎代謝を上げてダイエットを促進させるのに、最も有効な手段は筋トレと言っても過言ではありません。

ですが、筋トレは継続することが難しく、途中で挫折してしまう方が多いです。筋肉を付けるために何よりも重要なことは継続することですので、隙間時間に軽めのスクワットを行う程度のことから習慣化していくことをおすすめします。

基礎代謝を上げるために重要な栄養・休養・運動はそれぞれが密接に関係しております。適度な運動は質の高い睡眠=休養に繋がります。逆に休養が取れていなければ、運動をする気力も起きなくなるでしょう。しっかりと栄養を摂るということ自体が、心身を回復させる休養の一部とも言えます。栄養・休養・運動のバランスが取れたライフスタイルこそが、基礎代謝を正常に保つための土台となります。

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以上、基礎代謝とは何か、なぜ基礎代謝を上げるとダイエットや太りにくい体質作りに有効なのか、そして基礎代謝を上げる具体的な方法について説明させていただきました。ぜひご参考にしてみてください。


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